DVDブックの刊行にあたって

ここに私たちの果てしない希望がある

さくら・さくらんぼ保育園の頃の斎藤公子

本作品は、子どもの絵の提供、撮影のほとんどを沖縄の6 か所の姉妹園に協力してもらっている。そうした協力を得ながら、私の作りだした「リズムあそび」の詳しい方法や「絵」の見方についても、重点を置いて構成した。私たちが長年実践している保育の内容が、多くの人たちの子育ての一助になれば幸いである。

私は、埼玉県深谷市にある“ さくら・さくらんぼ・第二さくら保育園” を創設したが、その道のりは決して平坦なものではなかった。なにも最初から今日のような広大な園舎や園庭があったわけではない。長い保育者人生の中で、いままで多くの人々が私を支えてくれた。それらはすべて、子どもたちのためであった。

「自分の仕事を持ち 自分の仕事を積み上げていったものが 手を結び合って つくった道だ」。

これは群馬県の島小学校の教育実践で有名な、故 斎藤喜博 氏による「細い道」の一節である。私が織りなしてきた保育の方法を、全国のなかまが学び、そして多くの姉妹園ができた。この人たちもまた、この「細い道」を私に続いてつくってきてくれたのだ。

ここでとりあげた沖縄の姉妹園も、とりあげられていない他の姉妹園も、みな一様に、「子どもたちの未来」をみつめ、いまも歩き続けていることを、どうか心に留めていただきたい。

映像に出てくる卒園期の子どもたちの、手の指先から足のつま先まで伸びきった、しなやかな体の美しさをみれば、そこに子どもたちの未来が見えてくるのだ。

そして、私たちの保育を深く理解して下さり、本作品の監修を快諾してくださった、小泉英明博士(日立基礎科学研究所役員待遇フェロー・東京大学先端科学技術研究センター客員教授)に対して、特に深い感謝の意を表したい。

私は今年、米寿を迎えることができた。

だが、私たちの仕事は永遠に続く。

2008 年10 月 斎藤公子

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