アインシュタインの逆オメガ 
脳の進化から教育を考える

本物の早期教育とは何か。カギは、進化の順にある。

本書の内容

赤ちゃんは母親の胎内で、魚類から両生類、爬虫類、哺乳類へと進化を辿る、とする「反復説」。19世紀ドイツの医学者エルンスト・ヘッケルが唱えたこの仮説は、当時のキリスト教勢力などから強い批判を受け、ねつ造として葬り去られた。

しかしいま、遺伝子の解析による新知見で、ヘッケルを見直す機運は高まりつつある。

また、赤ちゃんは誕生後も、類人猿からヒトへ進化したときと同じように、手指とノドが発達する。

2013年、注目すべき論文が発表された。アインシュタインの脳の左手指の領野に、オメガ(Ω)を逆にした形の特徴的な発達が見られるとわかったのだ。アインシュタインは幼いころからヴァイオリンに親しんだため、この領野が発達した。進化のカギとなった手指の発達と、ヒトの知的創造性の間には、密接な関係があると考えられるのだ。

進化と脳科学の知見を踏まえ、幼児期にふさわしい教育を考える。

本物の早期教育とは何か。カギは、進化の順にある。

図版多数。第一人者がやさしく説き明かす入門書

小泉英明略歴

1971年東京大学教養学部基礎科学科卒業、同年(株)日立製作所入社。偏光ゼーマン原吸光法の創出と実用化により、1976年東大理学博士。日立基礎研究所所長を経て、現在、(株)日立製作所役員待遇フェロー。東大先端科学技術研究センター客員教授を経てボードメンバー。欧米・豪州の研究機関のアドバイザーを兼務。中国工程院外国籍院士・東南大学名誉教授。これまでに内外の多くの賞を受賞。『乳幼児のための脳科学』(編著 かもがわ出版)『DVDブック 映像で見る 子どもたちは未来 乳幼児の可能性を拓く』(斎藤公子・小泉英明監修 かもがわ出版)他著書多数。

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